人気ブログランキング | 話題のタグを見る

Next step

いつものFaxだと思っていたら、取引先社長の訃報を知らせるものだった。
享年65歳。死因は心筋梗塞。

事務所に伺うと穏やかな笑顔で迎えてくれ必ず声をかけて下さる素敵な社長様だった。ついこの間までお元気だった。2日前にはお仕事のことでお電話していた。急なことで、人の命とは本当にわからないと思わずにはいられない。

先週から微量のモルヒネを使った緩和ケアに入った父は、眠っている時間が多くなっているようだ。実家の父の部屋は、未開封の郵便物が日に日に増える以外、父が帰ってくるのを待っているかのように入院した日そのままだ。本や集めていた野球選手たちのサインボール、パソコンの周りには作業途中であろう資料(紙)が無造作に重ねてある。それらを見ると、ますます気持ちは沈んでいく。

それでも「死」というものは、多くのことを教えるものだと冷静に受け止めている自分がいる。今月、また一つ歳を重ねることができ、今だ目標を考えている時間がないとしてきたが、ここに改めて記しておこうと思う。

一つは「断捨離」。
世間で騒がれてはいたが、私にはあまり関係のないことだと思っていた。でも見回せば人生や日常生活に不要なモノはいくらでもある。年末の大掃除を手始めに少しずつモノを減らしていく計画だ。そして、これは今年だけに限ったことではなく、継続して整理していこうと思う。

もう一つは、孔子の『四十にして惑わず』から『五十にして天命を知る』への準備。
『不惑』には『惑』ではなく『或』と書き「四十にもなればある程度の成果を出し、自分に自信を持って迷いがなくなるのかもしれないけれども、そこにしがみつかず、新しい領域にチャレンジしていかなければいけない」という解釈があるという。「前の会社では、できないことがなくなっていた。生活できるだけの給料は頂けるから、この歳でやめるのは得策ではない。でももう改札を通ったことさえ忘れてしまうような生活は嫌だ。何かしなくては。そして資格を取って独立した。」と自分に当てはめてみた。「チャレンジしていかなければならない」というより自然と折り返し地点を感じたのかもしれない。

開業して3年。まだ落ち着いたとは言えないけれど、娘と二人食べていける。旅行もできた。仕事はそれでいい。ほどほどでいい。そして「人生の見直し」をしたい。いわゆる自分の棚卸。今がその時。そう思ったから、モノも自分も棚卸。そして次のステップへ。

天命を知るなどまだまだ先だろうけれど。
by meow-ee-ow | 2015-10-25 23:11 | 生き方 | Comments(0)